「月5万円の積立を続けているけど、いつになったら終わるんだろう」「SNSで月10万円積立している人を見て、自分も増やすべきか焦っている」——そう感じていませんか。
新NISAで積立を始めた多くの人が、ゴールを決めないまま続けています。不安だから積み立てる、他人が積んでいるから増やす。そのサイクルが続くと、積立が「義務」になり、生活を圧迫しはじめます。
この記事では、「積立をやめていい金額とはどういう考え方か」を中心に、ゴールの決め方・目標額の考え方・積立終了後の資産の育ち方を整理します。焦って積立額を増やす前に、一度立ち止まって読んでみてください。
積立の「出口設計」も一緒に読んでみてください
積立をやめる金額を決めるには、まず「いつまで続ければいいか」の全体像を知ることが近道です。出口の考え方を先に読んでおくと、目標額が立てやすくなります。
「積立をやめていい金額」とは何を指すのか
積立をやめる=投資をやめる、ではない
「積立をやめていい」という言い方をすると、「投資をやめること」と混同されがちです。でも、この2つはまったく別の話です。
積立をやめるとは、毎月の新しい資金の投入を止めることです。一方、すでに積み上げた資産はそのまま市場に置いておくことができます。積立を止めても、投資信託が持つ複利の力は止まりません。むしろ、大きな元本が育ち続ける段階に入ったと考えるほうが正確です。
「積立をやめる=損をする」という思い込みが、多くの人をゴールのない積立に縛りつけています。
「目標額に達したら止める」という考え方
積立をやめていい条件は、シンプルに言えば「自分が設定した目標額に到達したとき」です。
目標額とは、将来必要なお金の総量のことです。たとえば老後2,000万円を目標にするなら、その2,000万円が積み上がった時点で、毎月の積立入金を止めるという判断ができます。その後は運用を続けたまま、必要になったときに少しずつ引き出せばよいのです。
金融庁の新NISAシミュレーターを使うと、月いくら・何年積み立てると目標額に達するかを試算できます。まだ使ったことがない方はぜひ確認してみてください(金融庁:積立シミュレーター)。
目標額の決め方——ゴールから逆算する
「老後にいくら必要か」から始める
目標額を決めるには、「将来いくら必要か」を先に考える必要があります。よく聞く「老後2,000万円問題」は、あくまで一つの目安です。実際に必要な額は、生活スタイル・年金受給額・退職金の有無によって人それぞれ異なります。
40代・50代の方であれば、まず「年金だけでは毎月いくら不足するか」を計算するところから始めるのが現実的です。たとえば毎月5万円不足するとして、老後20年分を準備するなら、5万円×12ヶ月×20年=1,200万円が一つの目標額になります。
この計算をしないまま「なんとなく多めに積み立てる」を続けると、必要以上に生活を切り詰めることになりかねません。
積立期間と月額から逆算する
目標額が決まれば、「月いくら・何年積み立てればよいか」が計算できます。
たとえば目標1,200万円、積立期間20年、想定利回り年3%で試算すると、毎月の積立額は約4万円前後になります(あくまで参考値です。利回りは保証されるものではありません)。
「SNSで月10万円積んでいる人がいるから自分も」という発想ではなく、自分のゴールから逆算した金額が、本当に必要な積立額です。他人の金額は参考にする必要がありません。
新NISAで月3万円の積立でも、続けることに意味があります。気になる方はこちらもあわせて読んでみてください。
新NISAで月3万円積立は少なすぎ?続けることが資産形成の最大の武器になる理由
自分のゴールを確認してみましょう
月いくら・何年続ければいいかは、新NISAのシミュレーターで試算できます。ゴールを数字で把握しておくと、積立額の判断がぐっと楽になります。
目標額に達したあと、資産はどうなるのか
積立を止めても資産は育ち続ける
「積立をやめたら資産が増えなくなる」と思っている方は多いのですが、これは誤解です。
たとえば積立20年で1,200万円になった投資信託を、そのまま運用し続けたとします。追加の積立をしなくても、元本1,200万円が年3%で運用されれば、1年後には約36万円の運用益が加わります。積立をしていた月4万円よりも、運用だけで毎年大きな金額が動く段階に入るのです。これが「放置でも育つ」状態のイメージです。
暴落が来たときはどう考えるか
積立をやめた後に市場が下落すると、「やっぱり積立を続けるべきだったか」と不安になることがあります。ただ、長期運用では一時的な暴落は珍しくありません。
大切なのは、必要なお金をすべて投資に回さないことです。生活防衛資金(半年〜1年分の生活費)を別に確保し、すぐに使わないお金だけを運用に回すという基本的な考え方が、精神的な余裕につながります。
暴落時の積立継続については、こちらの記事も参考になります。
暴落が来ても積立は続けるべき?年利7%ではなく5%で考える現実的シミュレーション
「積立をやめる」は失敗ではなく、ゴールへ到達したサインである
新NISAの積立を続けることは大切ですが、ゴールを決めずに続けることと、ゴールに向けて続けることはまったく違います。
目標額を決め、そこに到達したら積立を止める。それは失敗でも怠慢でもなく、計画通りにゴールへたどり着いたということです。「まだ足りないかもしれない」「他人よりも少ないかもしれない」という不安に引っ張られて、生活を犠牲にしてまで積立を続ける必要はありません。
まず自分のゴールを数字で決める。その一歩が、無理のない資産形成のスタート地点です。
まだ証券会社を決めていない場合は、新NISAの証券会社選び|DMM株と松井証券、何が違う?初心者向け比較で、取扱商品・手数料・NISA対応の違いを比較してみてください。
積立の「終わり方」を決める前に、出口設計を読んでおきましょう
目標額に達したあと、どうやって引き出すか・いつやめるかの考え方を整理した記事です。積立期間中に読んでおくと、ゴールへの道筋がより具体的になります。
参考情報
本記事は情報提供を目的としており、特定の投資商品・証券会社への勧誘を目的とするものではありません。投資には元本割れのリスクがあり、市場環境によっては投資元本を下回ることがあります。また、NISA等の制度内容は、法改正等により変更される可能性があります。最新の制度内容や各種手続きについては、金融庁や各証券会社の公式サイトでご確認ください。


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